「私たちの子どもたち」と、その母さんたち


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Happy summer vacation!! We are getting into the water everyday with our children, melting in the sunset ocean... Bliss!!


夏休みがはじまりましたね。

逗子海岸では、朝、昼、晩と子どもたちが海で遊んでいます。

面白いのは、そこに寄り添う保護者の皆さんも、けっこう本気で遊んでいること。



朝は、8時から遠泳の会。

逗子海岸で子どもたちに遠泳を伝える歴史は、なんと70年以上前にはじまりました。

もともと、古式泳法を伝える会として70年間続いていた豊泳会は、2011年、いったん活動に幕を下ろしていました。けれどその会に子どもたちを入れるのを心待ちにしていた地域の幼稚園仲間の保護者が主体になり、新たな道を模索しはじめます。

遠泳の会をやりたいんだと、親たちが逗子ライフセービングクラブの歌代さん、とびうおクラブの永井さんに相談し、豊泳会時代から指導していた佐藤さんも合流してできたのが、今の「海泳会」。

今年は、そんな海泳会が始まって、6年目。

かつてのように、鎌倉や江ノ島(!)までは泳がないけれど、最後には葉山から逗子海岸まで2キロを泳ぐ、親子の会となりました。

水泳指導のプロもいるけれど、基本的には親たちが自らオーシャンスイムの練習をして、コーチになって教えている。事務局の中心を担う母たちは、それはそれは頼もしく、子どもたちを見守る眼差しに見惚れてしまうほど!


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そんな午前中を過ごし、夕方は17時から再び海へ。


海水浴時間が終わったら、子どもたちのカヌーの自主練時間です。海で自由に遊ぶとびうおクラブの子どもたちの中でも、とくに「カヌーレースに出たい!」と熱意むきだしで自ら地域のレースにエントリーする子どもたちが出はじめました。

ならば応援しましょうかねと、ここでも母コーチたちが奮闘。これまで1年半、母ちゃんカヌー部で毎週練習していた親たちが立ち上がりました。

ステア(舵取り)はもちろん、子どもたちの安全確保と技術向上、さらには体幹トレーニングのためのアップ運動まで、親子の自主運営ができつつあります。

「来年は、子どもカヌー部も作ろうか」

と、夜な夜な相談がはじまっていたりするので、今後の展開も楽しみです。

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その合間には、海のようちえん。

3年目を迎えた自主保育には、素晴らしい保育士の先生と海のコーチがいます。

けれど、その日の潮や風をチェックし、どうやって過ごすかを考えるのをプロに任せっぱなしということはありません。ここでもやっぱり親たち主導で、その日にどうやって過ごすかを決めています。

「雨なら、山を歩いて山菜を集めて天ぷらしようか」
「大潮、干潮3センチ!柴崎に遠足に行こう」
「あの子ならもう、預かりいけるんじゃない?私見てるよ」
「佐島で大量にイワシを調達して、子どもたちの手さばきでアンチョビを仕込もう」

など、など、など・・・
保育と遊びのアイディアは尽きない様子。

この暑さだし「8月は幼児さんの活動は1ヶ月おやすみ」と決めていましたが、やっぱり週1くらいは皆で遊ぼうよと、いそいそと活動の支度をして声を掛け合う母たち。

コーチがいなくても、保育士の先生がいなくても、子どもたちの海での楽しさと安全を、自分たちで守ります。ここでも、

「こりゃ来年は、週5回の活動にしないとね」
「もう、海でうちの子を育てきってしまいたい」

なんていう声が聞こえてきます。


冬に、子どもたちとワカメを育てた時も、楽しい時間が流れていました。

小坪漁協に協力していただき、親子でロープ40メートルぶんのワカメの苗付けをさせていただいたのです。

気づけばなんと数百キロのワカメが育ち、収穫期の母ちゃんたちはまるで漁村の婦人部婦のようでした。毎週末のように、せっせせっせと切る・茹でる・洗う・裂く・脱水する・袋詰めする… という作業をして。

凍てつく寒さの冬、カヌーで海の畑に出かけて、間引きしては子どもたちとワカメしゃぶしゃぶ。

いやー、最高でした。
今年もまたやりましょう。


楽しいのは、どの活動も「海の習いごと」の枠を越えてきたからでしょうか。

教育サービスの供給者と享受者の関係性ではない。
部活的な運営だから、みんな自ら考えて、自ら動くしかない。
うっかり全部に参加する親はもちろん、超絶に大変!

でも、あらら。

参加すればするほど、居場所感が増してきます。
幸せ度が上がっていきます。

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カヌーの練習後、桃色の夕焼け海に2歳児から40代までみんなで浮かぶ時間。

子どもたちの横顔も、溶けそうな海面も、飛び交う掛け声も全部、なんて美しいのでしょう。

地域のみんなで、みんなの子どもを育てている安心感に包まれて、なんだか泣けてくることも、しばしばなのです。

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食べること、
つくること、
遊ぶこと、
それに、子どもを育てること。

それはつまり、暮らすということ。
生きるということ。

今、お金を払えば素晴らしいサービスはたくさんあるけれど、それを消費するだけじゃ物足りなくなってきた。

大変だけど、効率が悪いけど、泥臭いけど、汗臭いけど、
暮らしをちょっとずつ自らの手に取り戻す。

しかもできれば、みんなでやる。

それが、幸せなんだなー

Text by Ai Ito Onodera